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KISS AND MAKE‐UP―ジーン・シモンズ自伝
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モンスターロックバンドKISSの中心人物であるジーン・シモンズの自伝。
KISSもジーン・シモンズも大好きで軽い気持ちで読み始めたのですが、ステージで舌を出し、火を噴き、空を飛ぶ姿からは想像のつかないロック・ビジネスの成功者としての苦悩と強い意志に圧倒されました。
ビジネスとしての「KISS」をどのように考え、どのように構築・運営してきたのか、ロックをビジネスとしてドライに語っている「ビジネスマン」としての横顔が見えました。ジーンの頭脳がなければ今のKISS人気はなかっただろうということが良くわかります。音楽だけではなく、あくまでも自らをキャラクターとして位置付け、印象付けるという発想はいまでこそあるものの、勇気と自信がないと踏み出せない一歩だったのでは。
またメンバーとの確執、主にオリジナル・メンバーであるエースとピーターとの話になるとなんだかダメな弟に対して接するような、嫌悪の中にも厳しさと優しさが同居した奇妙な感情が読み取れました。自分もバンドをやっていて自分のバンドや周りのバンドでメンバーチェンジというイベントに遭遇するとき、そういう奇妙な感情に時々出会います。それは例え日本の都内のインディーズバンドでも、大きな金額が動くモンスターバンドでも共通するものがあるのかなと。
そして女性関係のエピソードは流石。ヒマさえあればナンパしている、とんでもないセックス・ジャンキーですが、ドラッグもアルコールもやらないのは意外でした。
KISSファンだけでなく、音楽でビジネスを志している人にも参考になる一冊であると思います。
一点気になるところがあるとすれば、自分をなんだかスーパーマンのように凄い人物のように書いている節があり、まぁあくまでも自伝なのでそこは何割引かで捕らえればよいのかなと。


