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限界集落(ギリギリ)温泉

2013/02/18 : Book
伊豆の山奥のさびれた温泉宿にたどりついたホームレスは、ゲームクリエイターだった。
コスプレイヤーのアユやたくさんのおたくを巻き込んで、限界集落の旅館街が元気を取り戻していくストーリー。
重いテーマに軽いタッチで挑んだ、社会派コメディ漫画。

最初の1巻が100円、という電子書籍にありがちな商法にまんまとひっかかってみて1巻を購入してみましたが、面白かったので勢いで全巻購入してしまいました。

温泉宿の立て直しにネットとオタクカルチャーを絡める、というのは結構誰もが考え付きそうなアイデアですが、そのアイデア一つ一つがなかなかユニークかつ現実的で、一つのドキュメンタリーを読んでいるような感じになります。

社会的な問題を丁寧に説明しつつも、豊富なアイデアで問題を解決していく様はかなり痛快です。

ノリは軽いですがしっかり取材してるんだろうなー、という厚みのある作品でした。


電子書籍で読むコミックの入門編としても最適かと。

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イキガミ

2013/02/06 : Book Movie
イキガミ [DVD]
イキガミ [DVD]
posted with amazlet at 13.02.06
東宝 (2009-04-24)

間瀬元朗の同名コミックを、松田翔太主演で映画化したヒューマンドラマ。1/1000の確率で選ばれた若者の命を強制的に奪う"国家繁栄維持法"が施行された世界を舞台に、死亡予告証"イキガミ"を受け取った3人の若者を巡る最期の24時間を描く。

「国家繁栄維持法」。
国民に「生命の価値」を再認識させることで国を豊かにすることを目的とし、その手段として若者たちを対象に通称「逝紙(イキガミ)」と呼ばれる死亡予告証が届けられ、1000分の1の確率で選ばれた者は、紙を貰ってから24時間後には死んでしまうというシステム。

この「イキガミ」の配達人と、その配達人の接触した若者たちの「死に様」をオムニバス形式で描いた漫画の映画化。

原作が好きだったので楽しみに鑑賞しましたが、なかなかの再現度。
鬱屈した若者が死に直面し、悩むなかに涙腺のゆるむストーリーもあり。

暗い作風ながらも心に残るエピソードもあります。


余談ですが、知人がエキストラ出演してました。
予備知識なかったので驚きました。


映画は結局この社会がどうなるかまでは描かれていないのでやや消化不良ですが、漫画版は完結しております。


最後までなかなかドキドキと読み進められますので、映画・漫画ともにオススメです。

一九八四年

2013/01/14 : Book
一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)
ジョージ・オーウェル
早川書房

〈ビッグ・ブラザー〉率いる党が支配する全体主義的近未来。ウィンストン・スミスは真理省記録局に勤務する党員で、歴史の改竄が仕事だった。しかし彼は、以前より完璧な屈従を強いる体制に不満を抱いていた。ある時、奔放な美女ジュリアと出会ったことを契機に、伝説的な裏切り者が組織したと噂される反政府地下活動に惹かれるようになるが......。

執筆当時の1948年に、1984年の全体主義化し、一つの党が思想も歴史も支配するようになったロンドンを描いた近未来SF小説。

近代化はされているも、豊かとは程遠い生活、次々と改竄される歴史、強制される思想、そして当局に常に監視されている毎日。

民主主義社会に生きる人間からすると地獄のような社会ですが、そんな中で新たな可能性を探る主人公の人間味溢れる悩みが切ないです。

また、新しい言語「新語法(ニュースピーク)」の導入や、恐ろしい党の支配方針など、社会的背景もしっかりと考えられており、物語の奥深さと厚みに感心します。
設定が大変緻密なので読んで理解するのに時間がかかりますが、その設定を理解した上で主人公たちの心情や思想の変化を考えると、より物語が楽しめます。

村上春樹が「1Q84」を執筆するきっかけになったと言う本作、SF好きなら是非一読の価値ありかと。

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Kindleアプリの日本展開

2012/11/24 : Book Mobile

読書は好きなのですが、蔵書を増やすと収納場所に困るため普段は図書館でいろいろと借りることが多いです。
だいたい読むのは通勤時間などなのですが、移動時間が長いと一冊だけじゃ足りないこともあったり、またもうすぐ読み終わりそうな場合は次の本を持ち歩いたりしなければいけないため、荷物が多くなるということも。

稀に読み始めた本が凄いつまらなかった場合、他の本を持っていないことを後悔することもありました。

その点、電子書籍で大量の書籍を持ち歩けるのは便利なので、重宝してました。

いくつかの電子書籍アプリの中でも今までiPadやAndroid端末で使用していたKindleアプリが、日本でのKindle端末の販売にあわせて、Amazon.co.jpでもAmazon Kindleストアがオープンし、青空文庫書籍を含む日本語書籍の購入ができるように。

従来の電子書籍ストアは、「電子書籍のためのオンラインスツア」としてオープンしたものが殆どで、そのせいか実績がないためにいつかサービスが停止するのではないか、そうしたら端末の故障や交換が発生したら購入した書籍は失われるなー、ということが頭にあったため、なかなかガンガン電子書籍を購入する気にはなりませんでした。

しかしさすがにAmazonはここまできてサービス停止しないだろうなー、と思い、また電子書籍ということで安価になっているものがいくつかあり、購入するならKindle用のものを購入するのが良いかと。端末を変更したとしてもAmazonから再度ダウンロードすることができます。また、アカウント情報が同一なら複数端末で購入した書籍を共有できるのも良いです。

というわけで、勢いついていろいろ購入してみました。

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クラウドが変える世界

2012/04/11 : IT Book
パソコンの登場、インターネットの出現に続き、社会にインパクトを与えると目されるクラウド。しかし、それは単なる通信やIT産業における技術革新の話ではない。企業の競争力奪回の重要なツールであるとともに、社会システムや個人の生活に大きな変革をもたらす新たなインフラなのである。われわれは、このパラダイムシフトをどう理解し、活用していくべきなのか?日本再生の鍵を握るクラウドの本質と可能性に迫る。

クラウドって何?という方のための入門書として最適。
そもそもの定義から、現在のトレンドや豊富な事例紹介、そして今後の展望までしっかりと説明してくれています。

しかしただの解説書ではなく、NTT副社長という著者の立場で「パラダイムシフト」「サービス融合」「グローバル化」という3つの潮流について言及。
クラウドをただのサービスではなく、新しいインフラの登場として捉え、一時的なクラウドブームに踊らされず、本質を見極めて冷静に導入していくことが大切ということを述べています。

身近なところだとEvernoteやDropbox、そしてGmailなどクラウドサービスの恩恵を受けている場面は多いと思います。
ただ良い面を列挙するだけではなく、活用するための大きな目的があり、それに沿ってサービスを導入・活用するための方針を決定していくことが重要、というのがこの本のメッセージかと。


クラウドサービスについて知りたい人、これから使ってみようという人、もう使用している人、それぞれに対して有益な情報や示唆が得られる一冊です。

デジタルネイティブが世界を変える

2012/03/16 : Book
デジタルネイティブが世界を変える
ドン・タプスコット
翔泳社

本書はネット世代が与えうる、企業、社会、学校、家庭、政治などへの影響とインパクトを、詳細なデータに基づいて分析している。なぜ、オバマが大統領選で勝利をおさめられたのか?なぜ、今までのやり方では物が売れなくなったのか?彼らは何を考えているのか?何を欲しがっているのか?彼らが望む働き方はどんなものか?教育の現場では何が起きているのか?家族との関係性はどのように変わってきているのか?また彼らへの有効なアプローチの方法は何か?―この世代をどう扱うかが重要な課題となっている。日本を含む12カ国、1万人のインタビューを敢行し、デジタルネイティブのリアルがいま解き明かされる。

自分が物心ついたときにはすでにラジオや電話はもちろん、テレビは当たり前のものになっていました。
その後ビデオ、CD、DVDといったものがどんどん普及してゆき、学生時代にはインターネットが身近になり、最近ではFacebookやTwitterといったSNSも当たり前のインフラとなりつつあります。

もちろんまだまだ全家庭にあるわけではありませんが、大多数の子供たちにとってインターネットは「当たり前のもの」になっています。
うちの息子もiPadでYouTubeを観たり、アプリを使ったりするくらいなら一人で操作できる状態になっています。

育った状況や常識が違うのであれば、そこから出てくる発想も全く異なってくるはず。
いわゆる我々が子供のころSF映画や漫画で観ていた「未来」的な生き方、働き方、教育方法こそ彼らにとって必要なのでは、ということをこの本を読んで思いました。

いつの時代も年長者は若者のことを「理解できない」と言い、新しい文化に「ついていけない」と言っています。
デジタルツールやガジェットの普及で、その「理解できない」「ついていけない」という溝はどんどん深まるかもしれませんが、だからといって若者の考え方や文化を潰してしまうのは、最終的には自分の生きている社会や文化の成長を止めてしまうことになるのかと。

今自分はITという仕事に携わり、普通の人よりほんの少しだけITに関わる部分が大きいので、IT関連のトレンドについてはある程度理解していると思ってます。
そんな自分でも、これから育ってくる下の世代のことを「理解できない」「ついていけない」と思う日が来るかもしれません。

そんな日が来ても、若者たちの新しい文化や生き方を否定しないで、彼らのやり方が社会や文化の成長にプラスに働く手助けが出来ればいいな、とこの本を読んで思いました。

「障害児なんだ、うちの子」って言えた、おやじたち

2012/02/11 : Book DownSyndrome
障害児を育てるお母ちゃんたちは、みんなでおしゃべりしたり、活発に動いたりしてるけど。おやじたちは、どうしているんだろう?おやじだって、頑張ってるよ。子どもの面倒見たり、お母ちゃんを手伝ったり、家庭を支えていかなければならないし、仕事もしっかりやりたい、と。そんな、おやじたちが語り始めた!子どものこと、お母ちゃんのこと、きょうだいのこと。会社のこと、仕事のこと、自分自身のこと。普通のおやじたちの、それぞれの「障害児の父親物語」。

町田おやじの会という、障害がある子供の父親たちによるコミュニティに参加しているメンバーによる本。
内容は文集+座談会レポートのようなもの。

正直文章はそこまで上手くはないし、最後に自分たちで書いてるように、まとめが母親たちの座談会、というあたりなんだか締まらない感じですが、それでも自分と同じ立場である父親たちの「生の声」が詰まっている一冊なので、読んでいて
共感したり
参考になったり
考え方の違いという発見があったり
と、色々興味深い一冊でした。

どうしても父親というものは、子供と接する時間は母親の方が多い、というケースになりがちですが、そんな中でも自分が父親として何が出来るか考えている、というスタンスはとても大切なものかと。
そして母親同士のコミュニティはあっても、父親同士というものが通常はあまりないので、そういうあたりでも他の父親と意見交換できる場は必要だなー、と思いました。

自分は先日地元のダウン症児の親のサークル、みたいなものに参加させてもらったのですが、そこでも参加者は全員母親でした。
父親もこういう場にガンガン出てきて、自分の意見や質問を投げられるというのは大切なことかと思います。

障害児の親がどういうことを考えているか、ということを知るという面でも、いろんな人に読んで欲しい一冊。

「権力」を握る人の法則

2012/02/01 : Book
「権力」を握る人の法則
ジェフリー・フェファー
日本経済新聞出版社

タイトルのインパクトに惹かれて読んでみました。

よくある「理想論」を述べているリーダーシップ本とは一線を画した内容の本。

権力を握る、つまり出世するには組織や社会の中でどのように立ち回るべきか、そして権力を手に入れた後はどのように生きればよいか、そんなことが数々の権力を手に入れた先人の例とともに解説されています。

Amazonの内容紹介にも書いてある、権力を握る人の「7つの資質」がなかなか興味深かったです。

  • 決意 - 努力と勤勉と根気。腹の立つことがあってもやり遂げる意志。
  • エネルギー - 元気のない人が高い地位に就くことはない。
  • 集中 - ひとつのキャリア、職務、スキルへの集中。
  • 自己省察 - 我が身を振り返る能力は、学習や成長を促す。
  • 自信 - 権力や影響力を持つ人は自信たっぷりに振る舞う。
  • 共感力 - 他人の立場でモノを考えよ。ウィンウィンで実利を得るのが重要。
  • 闘争心 - 手強い相手にも堂々と渡り合えるなら、大半の人よりも優位に立てる

このあたりの資質は「権力を手に入れる」というだけではなく、他の事にも応用が利く内容だとは思います。
目先の仕事や社内/社外でのコミュニケーションをどのようにとれば良いか、というヒントも沢山ありました。

興味深かったのは権力を得た後、権力者たちはどうなるかというところ。
とにかく頑張って権力を手に入れ、それを持ち続けるのか、それとも自分のプライベートな時間を求めて権力を手放すのか。

権力は自分のライフスタイルも変えてしまう、ということもこの本のポイントの一つでした。

特に権力を必要としない人でも、組織の中で仕事をするノウハウも役に立ちますし、先人たちのエピソードを読むだけでも面白かったです。
組織に属していない人でも、社会に自分をどのようにアピールするか、ということを考えるきっかけをくれるのではないでしょうか。

面白いビジネス書としていろんな人に勧めたい一冊です。

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あらしのよるに

2011/11/14 : Book
あらしのよるに逃げ込んだちいさな小屋の暗闇の中、2匹の動物が出会う。風邪をひいて鼻のきかない2匹は、お互いがオオカミとヤギ、つまり「食うもの」と「食われるもの」であることに気付かない。すっかり意気投合したヤギとオオカミは、翌日のお昼に会う約束をする。合言葉は、「あらしのよるに」。

映画化、舞台化もされたロングセラーの絵本シリーズ1作目。
以前読んだことがあるのですが、息子が図書館で借りてきたので、続編の7巻まで一気に再読。

Wikipediaによると

当初は第1作のみで完結する予定であったが、その好評を受けてシリーズ化され、第6作「ふぶきのあした」までが制作され、一度は完結した。しかし、その後も人気はとどまることを知らず、特別編「しろいやみのはてで」が制作され、さらに映画化を受けて、第6作の続編にして再びの完結編「まんげつのよるに」が制作され、ようやくシリーズの完結をみた。
とのことですが、これは是非完結編「まんげつのよるに」まで読んでほしい作品です。

純粋な友情物語として、子供から大人まで心を動かされる良作。

映画版もなかなかの出来で、おすすめです。

息子も自分と同じ一気読み派のようで、7巻一気に読んでました(笑)。
やっぱり血は争えないなー。

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黒い家

2011/10/20 : Book
黒い家 (角川ホラー文庫)
貴志 祐介
角川書店

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。ある日、顧客の家に呼び出され、期せずして子供の首吊り死体の第一発見者になってしまう。ほどなく死亡保険金が請求されるが、顧客の不審な態度から他殺を確信していた若槻は、独自調査に乗り出す。信じられない悪夢が待ち受けていることも知らずに...。恐怖の連続、桁外れのサスペンス。読者を未だ曾てない戦慄の境地へと導く衝撃のノンストップ長編。第4回日本ホラー小説大賞大賞受賞作。

「ホラー」というと幽霊とかモンスターとか、そういう種類のものが登場する作品を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、この作品のテーマは「人間の狂気」。

迫り狂う恐怖の正体が徐々に明らかになっていく展開に夢中になり、一気読みしてしまいました。


あと生命保険の勉強にもなるので、実用的な一面もあり、一石二鳥です。

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