石田徹也遺作集

4763006290石田徹也遺作集
石田 徹也
求龍堂 2006-05

by G-Tools

「何かずーっと描いてて、描くのが僕だったと思う。描かないと僕じゃないような…」 驚愕の世界を描き続け、31歳で急逝した著者の創作活動10年の軌跡。
(Amazonより)

独特の作風で強烈なインパクトを残す作品を残し、若くしてこの世を去った石田徹也の遺作集。


ページをめくる度、石田徹也の目に映る「現代日本」が痛々しく、生々しく訴えかけてきます。
死んだ魚の目をしたような人間が現代社会のシステムの中で拘束され、流され、自分を見失い、逃げ場を求めている様子がこの上ないリアリティで描きこまれています。
それは所謂風刺でもメッセージでもない、彼の悩み、苦しみ、表現への渇望、そういうものが塗りこめられているような。
この絵を見た上で自分の生活を省みたり改善したりすることを著者が望んでいたかどうかは分かりませんが、とにかくこの社会で生きる一人として、自分の生き方を見直してみたいと思わせられる一冊。
のほほん人間革命
のほほん人間革命