僕たちの戦争
2007-06-04
僕たちの戦争 荻原 浩 双葉社 2006-08by G-Tools |
“根拠なしポジティブ”の現代のフリーターと、昭和19年の「海の若鷲」にあこがれる軍国青年が時空を超えて入れかわった! それぞれの境遇に順応しつつも、ふたりはなんとか元の時代に戻ろうとするが……。おもしろくてやがて切ない、愛と青春の戦争小説。
現代の若者が戦争の中で、戦時中の若者が現代で、それぞれ生き、悩み、考え、自分のすべきことを見つけ出す。
どちらも時にはコミカルでありながら、分かりやすく書かれているのですが、その内容は深く、重く、サクサク読めるのに何か大きな課題を与えられているような気分になりました。
よくあるテーマではあるのですが、読み始めるとすぐに独特の設定と説得力のある文章に引き込まれます。戦争、敗戦という記憶を持つ人たちが少なくなっている今だからこそ、こういう本が読まれるべきだと思った一冊。
ドラマ版も観ました。
2時間という枠に収めるため、いろいろなエピソードが削られていたのですが、いい感じにまとめられていたと思います。
なかでも一人二役で主演していた森山未來が秀逸。見事に原作の雰囲気そのままの2人の青年を演じ分けていました。
僕たちの戦争 完全版