黄泉がえり

黄泉がえり (新潮文庫)
黄泉がえり (新潮文庫)梶尾 真治

新潮社 2002-11
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あの人にも黄泉がえってほしい―。熊本で起きた不思議な現象。老いも若きも、子供も大人も、死んだ当時そのままの姿で生き返る。間違いなく本人なのだが、しかしどこか微妙に違和感が。喜びながらも戸惑う家族、友人。混乱する行政。そして“黄泉がえった”当の本人もまた新たな悩みを抱え…。彼らに安息の地はあるのか、迫るカウントダウン。「泣けるリアルホラー」、一大巨編。

ホラーというよりも、ファンタジーSFと行った方が良いような作品。
SFといっても、こういうテイストは日本人作家ならではの感性かな、と思いました。
複数の家族でいろいろなドラマが発生するものの、一つ一つを丁寧に描きながらもうまくリンクさせ、破綻しないストーリーを組み立てているので、途中で混乱することもなく、読みやすかったです。
一家の長となってから「家族愛」と言うテーマに滅法弱くなった自分としては、電車の中で読んではいけない本の一つ(泣くから)。