「権力」を握る人の法則
2012-02-01
タイトルのインパクトに惹かれて読んでみました。
よくある「理想論」を述べているリーダーシップ本とは一線を画した内容の本。
権力を握る、つまり出世するには組織や社会の中でどのように立ち回るべきか、そして権力を手に入れた後はどのように生きればよいか、そんなことが数々の権力を手に入れた先人の例とともに解説されています。
Amazonの内容紹介にも書いてある、権力を握る人の「7つの資質」がなかなか興味深かったです。
- 決意 – 努力と勤勉と根気。腹の立つことがあってもやり遂げる意志。
- エネルギー – 元気のない人が高い地位に就くことはない。
- 集中 – ひとつのキャリア、職務、スキルへの集中。
- 自己省察 – 我が身を振り返る能力は、学習や成長を促す。
- 自信 – 権力や影響力を持つ人は自信たっぷりに振る舞う。
- 共感力 – 他人の立場でモノを考えよ。ウィンウィンで実利を得るのが重要。
- 闘争心 – 手強い相手にも堂々と渡り合えるなら、大半の人よりも優位に立てる
このあたりの資質は「権力を手に入れる」というだけではなく、他の事にも応用が利く内容だとは思います。
目先の仕事や社内/社外でのコミュニケーションをどのようにとれば良いか、というヒントも沢山ありました。
興味深かったのは権力を得た後、権力者たちはどうなるかというところ。
とにかく頑張って権力を手に入れ、それを持ち続けるのか、それとも自分のプライベートな時間を求めて権力を手放すのか。
権力は自分のライフスタイルも変えてしまう、ということもこの本のポイントの一つでした。
特に権力を必要としない人でも、組織の中で仕事をするノウハウも役に立ちますし、先人たちのエピソードを読むだけでも面白かったです。
組織に属していない人でも、社会に自分をどのようにアピールするか、ということを考えるきっかけをくれるのではないでしょうか。
面白いビジネス書としていろんな人に勧めたい一冊です。