親切なクムジャさん SYMPATHY FOR LADY VENGEANCE
2006-12-15
親切なクムジャさん SYMPATHY FOR LADY VENGEANCE 大石 圭 角川書店 2005-10-25by G-Tools |
13年間無実の罪で刑務所に入れられていた美しき女・クムジャが出所する。服役中、誰に対しても優しい微笑みを絶やさず「親切なクムジャさん」と呼ばれていた彼女だが、自分を陥れた男に復讐するため計画を開始する
(Amazonより)
映画の方は見てませんが、「呪怨」などで有名なホラー作家である大石圭によるノベライズ版、ということで読んでみました。
最初は「クムジャさん」に対する、いろいろな人の回想シーンから。こういう手法ってスポットを当てるべき人物像がだんだんと浮き上がってくるので、最初にクムジャさんの人物像をはっきりと認識できるので、その後のストーリーに入り込みやすかったです。
ただ、クムジャさんの行動の節々に「何で?」と思うようなところがあり、そのときのクムジャさんの考えや状況がもう少し詳しく説明されていれば、と感じることもありました。
とはいえストーリー自体は勢いがあり、ヒューマンものかと思えばバイオレンスだったり、復讐の最後で思わぬ展開になったり、と楽しめました。痛いのとか苦手な人は読むとつらいかもしれませんが。
ちなみに作者あとがきによると、映画とは結末が異なっているとのことなので、既に映画を観た人も楽しめるかもしれません。
親切なクムジャさん プレミアム・エディション