GUNS N’ ROSES World Tour 2007 @幕張メッセ
中学の時に「Paradice City」で衝撃を受けてから、常に自分の一番好きなバンドであり続けたバンド。
同じ曲を何回聞いても一向に飽きないバンド。
そんな自分にとって特別なバンドであるGUNS N’ ROSES(以下GN’R)が15年ぶりの単独来日!!これは行かない訳には行きません。
自分がGUNS N’ ROSESのライブを観たのは
- 1992年の東京ドーム公演(イジー脱退後の「Use Your Illusion Tour」)
- 2002年 SUMMER SONIC(オリジナルメンバーはアクセル・ローズのみ)
の2回だけ。こんなに好きなのに人生で2回しかライブ観たことないなんて!
というわけで単独公演なのに幕張メッセでオールスタンディングのくせにチケットが12,000円、という条件でも迷うことなく購入。
と思ったら本来4月に予定されていたこの来日、ベースのトミー・スティンソンが足をケガしたとかで延期に!!その時の心境は
「ベーシストなんて誰でもいいじゃん!GN’Rの曲だったら弾ける奴いっぱいいるじゃん!」
という感じでした。そもそも本当に来るのか?というくらいの気分だったので、延期となったらもう二度と来ないのでは、というような後ろ向きな気分に。
しかし無事7月に延期公演が決まって一安心。自分のチケットの振り替え公演は7/15。と思ったらライブ前日は台風4号が沖縄~西日本で猛威を奮っており、当日昼に関東地方に上陸ということでまたまた不安だったのですが、どうもあっさり通過したみたいで、会場のある海浜幕張駅に到着したときにはすっかり晴れてて一安心。
整理番号が300番台だったのですが、開場が14:00、前座の開演が16:00ということを考慮しても、14:00に行くのは早すぎるだろう、ということで14:30くらいに到着するように行くことに。
会場到着後は傘(自宅から駅までしか使いませんでした)を傘置き場に置いてからグッズ売り場へ。オトナなので金に糸目はつけない!と思っていても、家庭でのしがらみとかいろいろあるので(笑)、Tシャツ(4,000円)2枚とリストバンド(1,000円)を購入、ちなみに最近また太ってきたので「痩せてGN’R Tシャツをカッコよく着こなす!」という決意の元、Mサイズを購入。これを「GN’Rダイエット」と名付けました。
会場に入ると、SUMMER SONICやLOUD PARKでいろいろ屋台が出ていたスペースに4軒ほど屋台が出てました。特にお腹も空いてないけど、今のうちに水分補給しとこうと、思ってコーラ(ダイエットは?)買ってからARブロックへ。まだ結構人がまばらで、座って待ったりしてる人も多かったです。
前方のモッシュピットになりそうなあたりの後方に座り込んで、前座の開演を待つことに。
MUCC
ほぼ予定通りの16:00過ぎに前座がスタート。前座は昨年のLOUD PARKにも出演したMUCC。このバンドに関してはヘヴィな曲もやるビジュアル系出身バンド、というくらいの予備知識しかありませんでした。
実際に始まってみると、3曲目までは普通に聴いてたのですが、4曲目くらいから段々イライラしてきました。演奏や楽曲はあまり嫌いじゃない感じなのですが、どうもステージングやMCが一歩引いてるというか気後れしている感じがありありと見て取れて、観てるこちらがどんどん冷めてきてしまうという状態に。
そもそも知らないバンドを1時間観る、というだけでもツラいのに、そんな気持ちで観るとイライラが段々嫌悪に変わってくるのは想像に難くないかと。曲間に客席から「帰れー!」「ヘタクソー」などの心無いヤジが飛んでいましたが、ヤジを飛ばしたくなる気持ちも分かりました。そもそもGN’Rと音楽的にも共通点がないし、GN’Rのメンバーと交流があるという話も聞かないこのバンドがこの状況でライブをやるというのはもはや罰ゲームに近いものがあるのでは。
自分のいるあたりは人が既にぎっしりだったので座るスペースもなく、また今移動するとGN’Rが始まったときに再度この位置を確保できるという保証が無かったので、ひたすら耐えてました。
ようやく1時間が過ぎ、MUCCが終わったと思ったら、ステージ上のMUCCの機材が片付けられる気配が無い。というかスタッフがMUCCのギターのチューニングとかしてるし!
案の定追加で3曲ほど演奏。恐らくGN’Rの出番が遅れそうなので、ちょっとでもその穴埋めしてくれとか頼まれたのだと思いますが、自分にはとてもつらい3曲でした。
ようやくMUCCが引き上げ、機材が片付けられ始めて一安心。この時点で17:10。
ここから2時間近く、GN’Rが出てくる気配が全く無いまま、熱気の中立ち尽くしてました。この時間は超つらかった!MUCCと待ち時間で溜まったストレスが半端ないことになってましたが、「もうすぐガンズ、もうすぐガンズ・・・」と心の中で呟きながら待ってました。
PHSでmixiやtwitter見たりゲームしたりして暇潰せたのが唯一の救いでした。
そして19:00頃、客電が落ちた!
GUNS N’ ROSES
ここぞとばかりに割れる様な歓声。
そして聴こえたのは深くディレイのかかったA#単音の音・・・。
鳥肌が立ちました。
勿論「Welcome To The Jungle」!!!
アクセルの“Jungle!”にあわせてパイロがどーん!
ステージにはホンモノのアクセル!!
すげー近いところにアクセル!!!
中学高校時代、自分の部屋にでっかいポスター貼ってたあのバンドのあのボーカルがこんな表情まで視認できる距離に!!!!
しかしゆっくりそんな感動に浸る間もなく、自分のいる客席前方はあっという間にモッシュの渦に。
というかモッシュ馴れしてない人が多いようで、なんか押したり押されたりするだけのダメな満員電車みたいになってきました。このままでは自分も妙な巻き込まれ方する、と思って上手い事場所移動し、モッシュの凪の帯(カームベルト)を求めて移動。ギターソロに差し掛かる頃に、ちょっと後ろに下がってステージがゆっくり見れる場所を確保。
ここでようやくアクセル以外のメンバーをちゃんと見渡すことができました。ステージの立ち位置はフロントが上手からロン“バンブルフット”サール(G)、トミー・スティンソン(B)、リチャード・フォータス(G)、アクセル・ローズ(Vo)、ロビン・フィンク(G)、後方の台の上はディジー・リード(Key)、フランク・フェラー(Dr)、クリス・ピットマン(Key)という並び。
アクセルは太ったと言われてましたが、確かに雑誌なんかの写真でみるよりは太って見えました。でもなんか筋肉質でゴツくなった感じ。昔の華奢なバッドボーイのイメージはなく、マフィアの幹部、という貫禄ある風貌。しかしあのハイトーンは健在。
最初びっくりしたのが、アクセルの横に立っていたロビンのシルエット。レスポールを構えてハットかぶっているシルエットが、一瞬スラッシュっぽくてドキっとしました。あとリチャードもパっと見顔がイジーにちょっと似てます(笑)。
そのまま「It’s So Easy」「Mr. Brownstone」と、GN’Rの1stにしてロック史上に燦然と輝く歴史的超名盤「Appetite For Destruction」からのナンバーが。いやー、やっぱり名曲です。アクセル以外のメンバーには全然思い入れないのですが、“GUNS N’ ROSESの音”を再現するバンドとアクセルの声があれば、やっぱりそれは紛れも無く“GUNS N’ ROSES”としてそこに存在する理由があるのです。
始まるまでは“アクセルと愉快な仲間達”くらいの気持ちで居たのですが、この最初の3曲で完全に目の前のバンドを“GUNS N’ ROSES”として受け入れてました。というか5年前のSUMMER SONICの時もそんな感じだったような(笑)。
そして「Live And Let Die」。ギター3人もいるけど自分のいたところではそんなに音がゴチャゴチャすることなく、かといってバラバラになりすぎることも無く、そこそこ良いバランスで聴けました。
そしてロビン・フィンクのギターソロ。ちなみにロビン加入の経緯として、インダストリアル路線に興味のあったアクセルがNINE INCH NAILSのツアーメンバーだったロビンにスラッシュの代わりにリード・ギターを弾かせる、という意向があったらしく、全編通じてロビンが一番メインギターっぽい振る舞いで、ギターも殆どレスポールを使ってました。パフォーマンスは一番目立ってましたが、各楽曲のギターソロではスラッシュのフレーズをなぞりつつ、要所要所にロビンっぽい速弾きを挟む、といった趣向のもので、名ギターソロが多いGN’Rの楽曲を損なうことなく、自分のテイストをちょっとずつ主張するという割と控えめなプレイでした。
ギターソロが終わって、ブラックのレスポールをモニターの上に置き、サンバーストのレスポールに持ち替えて構えるロビン。手の位置は12フレット付近。もしやと思ったらやっぱり「Sweet Child O’ Mine」!ちなみにこの曲みたいに複数ギターソロがあるパートでは3人のギタリストが交互にギターソロを弾きます。つまりみんなスラッシュ(笑)!言い換えると3人ともスラッシュもイジーも出来るという器用な人たちです。
新曲「Better」、案の定客席の反応悪し。続く「Knockin’ On Heaven’s Door」では一転して大合唱。そして「You Could Be Mine」!!それまでモッシュピットから一歩下がったところで自分なりに楽しんで見てたのですが、イントロで一気にアガってモッシュピットに突っ込みました(笑)。そしたらラッキーなことに、モッシュ慣れしてないのに前の方に行ってしまっていた人たちが結構ギブアップして後ろに下がっていたようで、結構前方に余裕が出来てることに気がつきました。モッシュしながら空きスペースを潜り抜けて結構前の方に。アクセル近い!!渋谷サイクロンとかでライブ観てるくらいの気分の距離です。アクセルに見入ってしばらく棒立ちでした。
その後はちょっとしたセッションがあってからディジーのピアノソロに。ちなみに今回ドラム、ベースと2人目のキーボードのクリスは殆ど目立つ場所がなかったので特に印象がなかったのですが、ドラムのフランクがスキンヘッド!GN’Rなのにスキンヘッド!長髪じゃなくてスキンヘッド!!これはちょっとかなり最後まで違和感ありました。しかもなんか結構ソツなく叩いてるので、一人だけサポートメンバーっぽい雰囲気してたのもいまいち気に入らなかったです。
ちなみに今回の公演はパイロとか火柱とか火花とか火器をふんだんに使っていて、しかも客席まで熱がくるくらいの勢い。ステージ上方から火花がブワーっと撒き散らされる場面では、ドラム&キーボードは流石に保護眼鏡かけてました。
あとはアクセルの衣装。何回か着替えていたのですが、全体的に“チョイ悪オヤジ”っぽいファッションで、全盛期の奇抜なファッションセンスは鳴りを潜めていた模様。
新曲挟んでからリチャードのギターソロ。このリチャードがリズムギターをメインにしているということでイジー役というところでしょうか。使っているのもセミアコとかレスポールJr.とか、イジーを想起させるようなギターでしたし。しかしタトゥーが結構派手で、AVENGED SEVENFOLDとかHARDCORE SUPERSTARのメンバーといってもおかしくない位。そんなリチャードのソロの途中でロビンが出てきて二人でギターソロ、と思ったら何故かX JAPANの「Endless Rain」。これは日本向けサービスでしょうか。思いがけない選曲でしたが、Xファンとしてはちょっと嬉しかったです。
「Out Ta Get Me」が終わったらピアノがセッティングされ、アクセルのピアノソロから「November Rain」へ。この曲も名曲過ぎ。ギターソロもほぼ完璧再現。ギターソロ頭のチョーキングで泣けます。このチョーキングのエモーショナルさは秀逸。
新曲(休憩タイム)挟んでからバンブルフットのギターソロ。彼は“フランク・ザッパのヘビーメタル・バージョン”と呼ばれるだけあって、ギターソロのあちこちでテクニカルなタッピングとかいろいろ面白いテクニックを混ぜてきてました。しかし最初から最後まで殆どブラウンのフライングV一本。衣装も他のメンバーに比べ地味で、KISSの「Hotter Than Hell」アルバムのジャケのプリントTシャツと履き古したジーンズのみという姿。でも一番汗だくになって頑張ってたような気がして、好印象でした(上から目線)。そんな彼がどんなギターソロ弾くのかと思ったら、いきなり“君が代”のフレーズ。そこからバンブルフットお得意のテクニカルフレーズ集へ。しかし今回のライブ、凄腕ギタリストを3人も堪能できて、ギタリストとしてもかなり得るものが大きかったです。
バンブルフットのソロが終わり、そのままディストーションサウンドのままで「Don’t Cry」のイントロ弾き始め、アクセルが出てきてバンブルフットとアクセルだけというバージョン。途中からドラムとキーボードも入りましたが、このバージョンは初めて。しかし音が歪んでるのに絶妙なミュートであのアルペジオを弾くバンブルフット、派手なテクニックだけじゃなくて地味なテクニックも流石です。
「Don’t Cry」の後は他のメンバーも出てきて、“Michelle, michelle, my michelle ~”とアクセルが口ずさみ、「My Michelle」。そしてロビンとリチャードがアコギに持ち替えて「Patience」。勿論大合唱です。
そして「Nightrain」!!!後半の畳み掛けるような展開がたまりません。もう最後は半泣きで一緒に歌ってました。このとき自分はは更にモッシュピットを潜り抜けて客席中央の通路の策があるところまで移動してたのですが、ロビンがステージから降りて自分から僅か1メートルくらいのところを駆け抜けていきました。これは興奮!!
「Nightrain」が終わってから一旦メンバーが引っ込んだのですが、すぐに出てきて「Chinese Democracy」と「Madagascar」。ちなみに「Chinese Democracy」は自分が社会人になった1999年に音源化されるという話があり、ネットにデモ音源が流出してたりしたのですが、未だに公式には音源化されず、という曲。ちなみに今回演奏された新曲は殆どYouTubeとかに流出音源がアップされたりしています。
最後の最後は勿論「Paradice City」!!パイロもどかーん!この曲が自分とGN’Rとのはじめての出会いの曲で、一番思い入れのある曲で、自分の結婚パーティのオープニングでも使った曲です。盛り上がらないわけないです。また半泣きです。ぐちゃぐちゃになって楽しみました。
曲が終わってもまだ終わったのが信じられない感じ。客席からはもちろん“GUNS! AND! ROSES!”コール。最後にメンバー全員出てきて、ピックやスティック投げて手を繋いでお辞儀。アクセルが何回も“Thank you”と言ってたのが印象的でした。
終わって客席から退場する際、会場2階の通路から手を振る人物が。良く見るとアクセル!!大声で“Thank you, Axl!!”と叫んだのですが届いたでしょうか。
終わったあとは疲労とノドが乾いたのと空腹だったので、海浜幕張駅前のロッテリアで一休み。サマソニのときもLOUD PARKのときもここで一休みした気が。店内はGN’R Tシャツだらけでした。
<2007/07/15 GUNS N’ ROSES@幕張メッセ SetList>
- Welcome To The Jungle
- It’s So Easy
- Mr. Brownstone
- Live And Let Die
- Robin Guitar Solo
- Sweet Child O’ Mine
- Better
- Knockin’ On Heaven’s Door
- You Could Be Mine
- Band Jam~Dizzy Piano solo
- The Blues
- Richard Guitar Solo~Richard & Robin Guitar Solo
- Out Ta Get Me
- Axl Piano Solo
- November Rain
- I.R.S.
- Ron Guitar Solo
- Don’t Cry
- My Michelle
- Patience
- Nightrain
- Chinese Democracy
- Madagascar
- Paradise City
そんな感じで5年ぶり、単独では15年ぶりの来日だったGUNS N’ ROSES、オリジナルメンバーがアクセルだけとはいえ、間違いなくそれは“GUNS N’ ROSES”以外の何者でもありませんでした。
【関連リンク】
- Guns N’ Roses
- GUNS N’ ROSES | World Tour 2007
- GUNS N’ ROSES : UNIVERSAL INTERNATIONAL
- Suicide Shift – Unofficial Guns N’ Roses Fan Site
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