Ozzy Osbourne@東京国際フォーラム
今年はメタルの祭典LOUD PARKに行けない!ヘッドライナーのOZZY、KORNをはじめ、今年も豪華メンツなのに・・・
ということでせめてOZZYだけでも、とLOUD PARKの前に行われる単独公演に行ってきました。
会場に付くと、客席はなかなか幅広い年齢層。平日ということだけあって、仕事帰りのスーツ姿の人が目立ちます。自分と同じくリーマンメタラーですね。つまり日本の経済はヘヴィ・メタルファンであるメタラーによって支えられているということかと。
物販もチェックしたのですが、長蛇の列。開場直後に入場すればまだ余裕があったのかもしれませんが、仕事でちょっと遅れてしまったので、今から並んだら開演に間に合わないかも、と見送ることに。まぁOzzy Tシャツは既に2002年のツアーのときに購入したのがあるからいいかな、という気持ちも。
席は1階の真ん中よりちょっと後ろくらい。このところ仕事が忙しかったので、国際フォーラムの座り心地の良い椅子でボーっと待ってると眠くなります。
開演に先立つアナウンスが流れた後、まだ客電が付いてるのに
「Let me hear you! Ha ha ha ha…!」
という声がスピーカーから!この会場に来ている人たちがこの声を間違うはずがありません。明るいまま盛り上がる客席!
そして客電が落ち、ついに開演!1曲目は”Bark at the Moon”。Ozzyは黒いマントかローブのようなものを羽織って颯爽と登場。その姿はまさに「魔界のプリンス」さながら。
今回のバンドメンバーはArch Enemyのサポートなどで知られる、FIREWINDのギターにして、かつては「世界一多忙なギタリスト」と呼ばれた技巧派Gus Gをギターに、そしてリズム隊にはRob Zombieバンドなどで活躍していたRob NicholsonとTommy Clufetos。
Gus Gはモダンなプレイをふんだんに混ぜてくるのかと思いましたが、歴代ギタリストに敬意を払いつつ、所々自分流にアレンジというアプローチで、違和感なく自己主張していてとても良かったです。所々で入れてくるZakk Wyldeばりのチョーキング&ピッキングハーモニクスが気持ち良かったです。
使用ギターはESPのRS系のガス Gモデルと、同じくESPと思われる黒いレスポールタイプのギター。どちらも図太くて良い音していました。
また今までツアーメンバーにキーボードがいたものの、表にはあまり出てこなかったのですが、今回からはステージ上にキーボードセットが組まれ、そこにはあのYESのRick Wakemanの息子であるAdam Wakemanが。
Adamはコーラスもとるし、キーボードのない曲ではサンバーストのレスポートを持ってサイドギターを弾くなど、多芸なところを見せてくれました。
Ozzyもバンドメンバーも頭からテンション高く、ステージ狭しと動き回ります。Ozzyも安定しており、今年で62歳とは思えないくらい。これまで「Ozzmosis」「Down To Earth」のそれぞれのツアーで観たのでこれが3回目の生Ozzyなのですが、その中でも一番良かったと思います。
サウンド面は、1曲目は低音の抜けが悪く、バスドラやベースがあまり聴こえなかったのですが、2~3曲目からは大分持ち直してバランス良くなっていました。
そしてもう一つ忘れてはいけない、重要なステージ上の機材が「バケツ」!勿論Ozzyが頭から水をかぶったり、客席にぶちまけたりするための水が入ってます。このバケツ担当のスタッフが、Ozzyが水をぶちまけるたびに新しい水を汲んでくるので、忙しそうでした。最初は1個だけだったバケツが、後半になると3-4個に増えたりしてました(笑)。
しかし国際フォーラムという、大きな学会などにも使用される綺麗な会場なのに、Ozzyが客席にも容赦なくバンバン水をぶちまけていて驚きました。中でもスーツ姿で最前列で警備している係員の後ろからザバー!とかけること複数回。最初はキレ気味だった係員のおにいさんも、最後にはOzzyと拳を突き合わせていたりしてました。
係員だけでなく、最前列のお客さんも当然ビショビュショ。羨ましい反面、最前列じゃなくて良かったとちと安心しました。
もちろん人にかけるだけではなく、水ぶちまける前には必ず頭を突っ込むOzzy。なので、最初はマント翻して颯爽と出てきたOzzyだけど、最後はやっぱりずぶ濡れでヨチヨチ歩きの「オジーちゃん」とでもいうような姿になっていました(笑)。
もちろん恒例のケツ出しも!スポットライトに照らし出されるヘヴィメタルの帝王の尻!!でもそのあと、ズボンがうまく履けなくてモゾモゾしながらMCするOzzyがかわいかったです。
肝心の本編のほうですが、セットリストは名曲だらけ!イントロが流れる度にニヤニヤが止まらない状態です。あと”Fairies Wear Boots”、”War Pigs”、”Rat Salad”、”Iron Man”、そしてアンコールに演奏した”Paranoid”、”Into The Void”とBlack Sabbathの曲が多いのも印象的でした。
尚、”Rad Salad”はギター&ドラムのソロコーナーとして演奏されていました。どちらも見せ場が多くて退屈しなかったです。
超名曲”Crazy Train”で本編が終了し、その後客席のコールで戻ってきたOzzyが「One More Song!」と自ら煽って、”Mama I’m Coming Home”。胸が一杯になって涙が止まらなくなりました。
そして「これが最後だからお前ら最高にCrazyになんなきゃだめだ!」と煽りまくって定番”Paranoid”!国際フォーラム中の拳が上がりました。
“Paranoid”のお祭り騒ぎが終わり、メンバーみんな出てきて挨拶。これで終わりかと思ったら、鳴り止まないOzzyコールにOzzyが足を止めてバンドメンバーを呼び戻し、なんと「One more song!」と!
慌ててセッティングするバンドメンバーとスタッフ。”Paranoid”はGuns N’ Rosesで言うと”Paradise
>City”に当たる、ライブを締める曲なのですが、そのあとにまだ曲やるというのはかなりのサプライズかと。
そして追加で”No more tears”を演奏。これで本当に最後かな、と思ったらなんと退場しかけたOzzyがまた戻ってきて、なんとなんと”Into the Void”を演奏!超サプライズでした。お腹いっぱいです!
ということであっという間の2時間15分でした。
実は先月来日したMetallicaに行った人の話を聞いて、少ない小遣いをOzzyじゃなくMetallicaに費やすべきだったかも、とか思ってたのですが、そんな悩みを吹き飛ばすくらい最高で幸せなショウでした。
やっぱり自分はOzzy大好きだー!
<Set List>
- Bark At The Moon
- Let Me Hear You Scream
- Mr.Crowley
- I Don’t Know
- Fairies Wear Boots
- Suicide Solution
- Road To Nowhere
- War Pigs
- Fire In The Sky
- Shoot In The Dark
- Rat Salad
- Iron Man
- Killer Of Giants
- Flying High Again
- I Don’t Want To Change The World
- Crazy Train
- Mama I’m Coming Home
- Paranoid
- No More Tears
- Into The Void