クラウドが変える世界

パソコンの登場、インターネットの出現に続き、社会にインパクトを与えると目されるクラウド。しかし、それは単なる通信やIT産業における技術革新の話ではない。企業の競争力奪回の重要なツールであるとともに、社会システムや個人の生活に大きな変革をもたらす新たなインフラなのである。われわれは、このパラダイムシフトをどう理解し、活用していくべきなのか?日本再生の鍵を握るクラウドの本質と可能性に迫る。

クラウドって何?という方のための入門書として最適。
そもそもの定義から、現在のトレンドや豊富な事例紹介、そして今後の展望までしっかりと説明してくれています。
しかしただの解説書ではなく、NTT副社長という著者の立場で「パラダイムシフト」「サービス融合」「グローバル化」という3つの潮流について言及。
クラウドをただのサービスではなく、新しいインフラの登場として捉え、一時的なクラウドブームに踊らされず、本質を見極めて冷静に導入していくことが大切ということを述べています。
身近なところだとEvernoteやDropbox、そしてGmailなどクラウドサービスの恩恵を受けている場面は多いと思います。
ただ良い面を列挙するだけではなく、活用するための大きな目的があり、それに沿ってサービスを導入・活用するための方針を決定していくことが重要、というのがこの本のメッセージかと。
クラウドサービスについて知りたい人、これから使ってみようという人、もう使用している人、それぞれに対して有益な情報や示唆が得られる一冊です。