タイムマシン

B000IU4NNCタイムマシン 特別版
ガイ・ピアース
ワーナー・ホーム・ビデオ 2006-12-08

by G-Tools

時間旅行という概念を初めて創造したH.G.ウェルズによる不朽のSF文学を、そのひ孫であるサイモン・ウェルズが監督。1899年に恋人を暴漢に殺された科学者アレクサンダー(ガイ・ピアーズ)は、4年後にタイムマシンを発明し、彼女を救おうと事件当日の過去へと飛ぶが、やはり彼女は死んでしまう。過去の運命を変える手段を見いだすべく、彼は未来へと飛んでいくが…。
(Amazonより)

原作は確か小学生か中学生の時に読んだっきりで、粗筋もうろ覚えのまま、ハリウッドリメイク版を観ました。


映画版ということで原作とは設定から話の流れからガラっと変わっており、最初から主人公の恋物語、そして訪れる悲劇、とオリジナル要素が。タイムマシンを作る動機付けをここでしているわけですが、この辺りは話が分かり易くなってました。
そしてタイムマシン開発、いろいろあって未来へ、となるのですが、このタイムマシンの中から外の世界の変化を描いている場面が原作で一番好きな場面だったので、映画版ではどうか、と期待していたら期待以上の映像が。ビルがガンガン建ったり取り壊されたりしているのに飛行機が悠長に飛んでるのは何故、などという突っ込み所はありましたが、CGを駆使して変わり行く世界、というのをこれでもかと表現してくれていて満足。
そして辿り着いた未来のNY。ここでもオリジナルキャラとなる図書館のホログラム、ボックスが登場。こういうキャラが無理矢理出てくるのもハリウッド的。これはこれで良かったですが。
そしてまたもう少し未来に行き、ここで月の崩壊に伴って地球が壊滅的なダメージを受けるのですが、ここのNY崩壊シーンが実は9/11の世界貿易センターテロの影響でまるまるカットされているとのこと。やけにあっさりしてるなー、と思ったらそういうことだったようです。映画って大変ですね。
で、いろいろあって80万年後。ここでもエロイ族とモーロックが原作にはない設定で、さらに原作にはない恋の予感。そしてハリウッド的冒険、ハリウッド的エンディングへ。
面白かったけど原作の硬派なSFのイメージとはかけ離れた映画になってました。原作を考慮せず、純粋に全米No.1のエンターテインメント作品として割り切って楽しむのが、この映画に対する正しいスタンスかと。
今度の週末は図書館行ってH.G.ウェルズ作品を何冊か借りてこようと思います。
タイム・マシン