妖怪大戦争
妖怪大戦争 DTSスペシャル・エディション (初回限定生産) 三池崇史 神木隆之介 宮迫博之 角川エンタテインメント 2006-02-03by G-Tools |
10歳の少年タダシは、神社のお祭りで世界に平和をもたらすといわれる伝説的存在=“麒麟送子”に選ばれ、日本妖怪たちと力を合わせ、世界を滅亡させようとする魔人・加藤保憲の悪霊軍団に立ち向かっていく子供時代にしかできないひと夏の冒険 ―ワクワクドキドキ、アクションあり、笑いあり、そして涙あり感動あり、まさしく痛快無比の大冒険ファンタジー!
(Amazonより)
水木しげる、荒俣宏、京極夏彦、宮部みゆきの4作家が原案を作り上げたという究極の妖怪映画。
全編を通して妖怪たちが実に活き活きと描かれており、ゲゲゲの鬼太郎ファンとしてはいろんな妖怪たちが動くさまを見ているだけで一喜一憂できます。
心底感心したのは、SFXを駆使した妖怪の描写が本当にリアルで、妖怪好きにとってはたまらない映像がてんこもりというところ。ろくろ首の首が伸びる様は見事ですし、後半シーンで無数の妖怪(作品紹介によると120万匹)が押し寄せる場面は圧巻。おどろおどろしくもコミカルな妖怪達が自分勝手に騒ぐ様は妖怪好きにとってはニヤニヤせずにはいられません。
妖怪役には近藤正臣の猩猩、安部サダヲの河童、竹中直人の油すまし、忌野清志郎のぬらりひょん、田口浩正の一本だたら、小豆洗いの岡村隆史など、キャストも豪華。人間役で宮迫博之(雨上がり決死隊)が出てくるのですが、相方は?と思ったら一瞬出てきました。しかも豆腐小僧というマニアックな妖怪で。
原案の4作家も出演しており、他にもいろいろ細かい役で面白いキャスティングが楽しめます。
肝心のストーリーは、ゲゲゲの鬼太郎映画版、といった趣で完全に子供向きストーリー。しかし大人も結構楽しんで観る事ができるストーリーかと。
世間的には賛否両論っのようですが、妖怪たちの無責任やのん気な感じは、昔から語り継がれてきた日本の妖怪のイメージに近く、そういう意味では良質の「妖怪映画」だと思います。
笑ったのが一反木綿が戦いから逃げようとするときに、川太郎が「お前、鬼太郎にはいい顔するくせに!」と言った場面や、敵の大ボスが荒俣宏のデビュー作「帝都物語」の「魔人加藤」と同一人物という設定など、原案者の作品と世界がリンクしているあたりも、ただの子供向け映画で終わらない一捻りが効いています。
妖怪大戦争(文庫)
水木版妖怪大戦争
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