Vulgar Display Of Power / PANTERA

俗悪
1990年代のヘヴィメタルシーンを塗り替えた、1992年発売のPANTERAのセカンドアルバム。
従来のヘヴィメタルにパンクとハードコアの要素と取り混ぜ、より攻撃的で重厚なサウンドを確立することに成功した一枚。


このアルバム発売当時、「This Love」のPVを見てもいまいちPANTERAの魅力が分からなかったのですが、スラッシュメタル、オルタナ、と一通り聴いた後で再度聴いた時に「このかっこよさになんで気が付かなかったんだろう」と衝撃を受けた覚えがあります。
フィルの存在感のある咆哮と、ダレルのテクニカル且つ天才的なアイデアによって構築されたギターリフ/フレーズ、レックスの重低音、ヴィニーのマシーンのようなドラム、全てが完璧に組み合わさったPANTERAの音楽は正に唯一無二でありました。
この後「偽PANTERA」的なフォロワーが沢山出てきましたが、所詮本物には勝てず、といったところ。
1曲目「Mouth For War」からこれぞPANTERA!というリフワーク。「A New Level」、ミドルテンポの「Walk」ときてからのハードコアナンバー「Fuckin’ Hostile」という流れは最高にして完璧。毛穴が全部開く勢いでアドレナリンが出てくる気分です。
ギタリストとしての自分はギターヒーローとしてのダレルにも大いに魅せられ、うねるようなギターリフやワーミーペーダルによるリフ/ソロワークなど、いろいろ真似したりしました。
発売から10年以上経った今でも斬新に感じられるフレーズがてんこ盛りです。
このアルバム以降、ヘヴィメタルシーンの王者として君臨し続けたPANTERAは2003年に解散、そして2004年12月にDAMAGE PLANの公演中、ダレルが凶弾に倒れ、PANTERAは永遠にステージに立つことが出来なくなりました。
DAMAGE PLAN公式サイトのトップには、数々のアーティストから彼へのメッセージが今も掲載されています。
カウボーイズ・フロム・ヘル 脳殺 鎌首 激鉄